チェスキー・クルムロフ Český Krumlov 画像その1,2,3

 1992年に世界遺産に登録されたこの街は、オーストリアからプラハに抜ける途中の休憩地点として、そしてもちろん、ヴルタヴァ川(モルダウ川) Vltava(Moldau)に囲まれた美しい街並みという点からも非常に人気が高い。12世紀末以降、チェコの南部にはヴィートコフ家(Vítkov)という大貴族家門が勢力を張り、幾つかの分家に別れつつも、同族意識は保ち続けていた。始祖ヴィーテク(Vítek)の名に由来する大家門名をヴィートコフ家といい、彼の息子の一人がこの街を拠点に設立した分家をクルムロフ家(Krumlov)という。その後、街の所有者はロジュンベルク家(Rožumberk)に移るが、これもまたヴィーテクの息子が立てた分家の一つであり、某「地球の歩き方」の記事は多少混乱している。近代以降はドイツ系貴族の手に渡るが、その繁栄の名残は実際にクルムロフ城で見ていただきたい。見所についても、多々ある他のガイドブックに譲る。

近年は日本人観光客も大挙して押し寄せ、夏の東アジア人指数はプラハに次ぐ。この夏、二年ぶりに訪れたところ、「茶の家」という暖簾を掲げた喫茶店まで登場していた。さすがにこういう店は遠慮して、もっと普通のお店に入りたいという方には、ブジェヨヴィツェ門(Budějovická brána)辺り、小川にかかる橋を挟んで街の反対側にある店をおすすめする。一歩足を踏み入れると、そこはもうディープな地元民の世界である。ひげもじゃのおじさんたちが、日に赤く焼けた上半身と見事なビール腹をさらし、ビールを片手に盛り上がっている。「どっから来たの?」「もちろんビール飲むんだろ」と、チェコ語で矢継ぎ早にしゃべりかけてくる。テラスにもテーブルはあるが、地元の人と濃厚な交流をしたい人は屋内の座席へどうぞ。もちろんソフトドリンクもあります(かなり安かった)。

ところで、クルムロフの地ビール・エッゲンベルク(Eggenberg)は、プラハのスーパーでは売ってません。ちょっと重いですが、気に入った方は頑張ってここから持ち帰ってください。